
当事務所の解決事例について、事案が特定されないよう抽象化してご紹介します。
このコラムの要点(目次)
法人税法違反
通信業
会社事務所と自宅と会計事務所など数か所に一斉に査察官が捜索差押を行い、依頼者は、捜索の数日後に相談申込みされました。
捜索後の査察官の取り調べは、月2~3回のペースで複数回に及びました。相談初回時に捜索後に「取調べを受ける時の心構え」を交付し何度も読むように依頼しました。
以後、取調日の直後に対面・メール・電話・Zoom等で面談を行い、査察官の質問内容の確認と供述内容について協議・指導を行いました。
検察官からの呼び出しがあったこと及び代表者と経理とが別人であること(口裏合わせなど罪証隠滅の恐れがあると検察からみられてしまう)から、逮捕の可能性があることを説明し、供述内容について指導したほか、起訴された場合に備えて身元引受人の確保などについて協議しました。
拘置所に対し週に3~4回は接見を行い、取調の状況を確認しつつ、供述方針についてレクチャーを進めました。
また、検察官に面談や電話等で申入れ・協議などしました。
また、勾留延長の終盤には修正申告と納税について協議しました。
まず、直ちに保釈申立てを行い、身体拘束からの解放に努めました。
なお、その際、管轄裁判所が遠方であったため、何度も裁判官と面談のために当該裁判所に赴きました。
また身元引付人との間での折衝を何度も行いました。
次に、保釈による身体拘束からの解放後は、事業継続のため必要となる押収物の還付請求に努めました。
また、上記に平行して、第1回公判手続での被告人としての受け答えの練習を進めました。
なお、起訴されたことから、検察官請求証拠の謄写請求をしたうえで、罪状認否や検察官請求証拠の同意・不同意の打ち合わせを多数行いました。
まず、第1回公判期日での被告人として適切な受け答えのレクチャーと練習を幾度となく重ねました。
本件では、自白事件であるため、動機の説明、具体的な反省の意を示すこと、その他必要な情状について具体的に説明できるように幾度となくレクチャーと練習を実施しました。
次に、弁護側立証として最も重要な修正申告と納税の実施に係る証拠を裁判所に提示できるように検討及び整理して、証拠化を実施しました(修正申告の対象が多数の年分、税目に渡っていたため、詳細な表を作成しました)
公判の立会いにおいて、起訴状朗読、証拠意見、被告人質問、論告・弁論が行われました。
被告人質問は、幾度となく練習を重ねたため、成功裡に終わりました。
また弁論では、本件の動機、修正申告及び納税を行っていること、その他必要な情状を述べ、執行猶予判決を得られるように効果的な弁論を実施しました。
なお、罰金についても高額にならないように、依頼者側の事情を説明しました。
執行猶予判決を得ることができました。
罪を認めたこと、国税局の指導にしたがって修正申告と納税(一部予納)を速やかに実施したこと、その他健康状態などの必要な情状が認められたことによると思われます。
また罰金額は、上記の行いが功を奏して、求刑額よりも低い金額となりました。
判決後も会社や事業についての善後策について協議を続けました。


税理士法人羽賀・たちばな 代表税理士
たちばな総合法律事務所 弁護士 山田 純也
大阪弁護士会所属/登録番号:38530
近畿税理士会所属 税理士/登録番号:145169
東京国税局(国税専門官)で銀行/証券会社などの税務調査に従事。弁護士資格取得後、大阪国税不服審判所(国税審判官 平成25年~同29年)として国際課税、信託に係る案件、査察関連案件等に従事し、企業内弁護士を経て現職。